【その2】希望条件項目別ひとくちアドバイス ”同棲・婚約者同士の入居/学生入居/小さいお子様がいる/楽器使用に関して/耐震に関する知識”

同棲・婚約者同士の入居

婚約者同士のカップルの方で結婚等が具体的に決まっている場合は特に入居の制限はありません。
ですが入籍前ですので、連帯保証人の方に「2人入居されますがご承諾頂けますか?」という管理会社からのあらかじめの確認連絡が行きますので、その部分はご承知ください。

入籍未定のいわゆる同棲の方の場合は、双方のご親族の方の保証人を付けて頂く事が一般的となります。その場合でも、各保証人の方に2人入居される事をあらかじめお伝えして認知して頂いてからの契約となります。
オーナーによってはそれぞれの申込書で2人分の所得証明を提出してください、という場合もあります。あらかじめご認知ください。
 

学生入居

大学生や専門学校生の方で20歳以上であれば学生証等の在学証明があればご本人名義での契約は可能です。
その場合、連帯保証人はご両親が最適となります。(または近い親族の方)
20歳未満の学生(未成年の社会人も含む)の方は年齢的に単独契約が出来ません。
その場合、ご両親どちらか一方の方が契約者になって別途に連帯保証人を立てていただく事となります。
入居者はご本人と言う事になります。
その場合毎月の賃料の支払いもご両親が支払う事が前提となってきますので、あらかじめご両親とよく相談されて、できれば一緒にお部屋探しをされるのがベストだと思います。
 

小さいお子様がいる

ご家族で小さいお子様がいらっしゃる場合、部屋タイプは最低1LDK・2DK以上に制約されているかと思います。
その場合でも、木造アパートなどは生活音などを理由に子供不可という物件が結構ありますので、部屋探しの際は小さい子供が可かどうか確認をして下さい。
母子家庭の方や父子家庭の方も同様となりますが、ワンルームタイプ等の単身用の部屋の場合は入居が難しくなりますので、最低でも1DKクラスあたりから相談をしながら探される事をおすすめ致します。
 

楽器使用に関して

基本的にマンション等の集合住宅での楽器の演奏等は禁止されています。
フルートやトランペット・打楽器等の音の響きの強いものはまず駄目と言っていいでしょう。
マンションの中には使用時間制限内(朝9時~夜7時位まで等)であればギターやピアノ等の仕様を許可している物件もあります。ただしエレキギター等のスピーカーを用いての使用はほとんど不可です。

シンセサイザーやオルガン、ピアノの場合はアップライトタイプで消音機能及びボリュームやヘッドフォン使用可等の限定機種が使用許可の対象になります。

グランドピアノは基本的に持ち込み不可です。なぜなら重量が240kg以上のものが大半だからです。
マンションの床荷重は1㎡あたり300kg位が主な耐床の限度となっている為、通常の状況ではピアノの荷重でも耐えられますが、縦揺れ地震が起きた際にピアノ本体がハンマーのように床に叩きつけられる状態を想定しますと、その瞬間荷重が1トンを超える可能性があり、床が抜け落ちる場合があります。なので、グランドピアノの持ち込みを制限しているマンションが多くあります。
その為、グランドピアノを持ち込まれる際はその住戸の床荷重をよく調べた上で耐えられるかどうか?を確認してからにしてください。

ギター等を室内で弾きたい方にとっての部屋探しのポイントとしては、大通り面の上の階の角部屋を狙うと良いと思います。
窓を開けると車の通過音が途切れないようなマンションは、あらかじめ防音サッシや壁自体を厚くした建築になっているものが多いものです。
だからといって近隣に迷惑をかけないレベルでギター等の持ち込み許可の有無を確認する事が大事です。

まれに完全防音、楽器使用可マンション等もありますが、数は少ないと言っていいでしょうね。
 

耐震に関する知識

国内の耐震基準は、昭和48年頃施行され、昭和49年(1974年)築あたりから第一期耐震基準マンション等が建てられるようになりました。
その後新潟大震災があり、その時に団地群がドミノ倒しのようになったのを参考に昭和56年6月より耐震基準値が変更され、昭和57年(1982年)築あたりから新耐震基準建築となりました。
その基準値は今も基本ベースは変わっていません。
ですが、日本の建築業界は1990年あたりから建築工法が進化を遂げ、当時は鉄筋鉄骨コンクリート造が建築の中心的存在だったのに対し、新工法として鉄骨コンクリートの壁式工法やブロック工法等、他にも様々な建築工法の建物が建てられるようになりました。
耐震基準値は変わっていないものの、まるで昭和と平成では別物の建築物のような進化を遂げました。

オーナーズマンション等を多く手掛けている大手ハウスメーカー等も、昭和60年代から平成(1989年)にかけて重量鉄骨のラーメン工法を用いた別名プレキャストコンクリート造他工法などを推し進め、当時は3階建でも関東大震災の3倍の震度に耐えられるというキャッチフレーズで、現在もその強度ぶりは人気と安心を得ていますね。
ちなみに関東大震災のエネルギーの3倍というのは、「震度7×3倍は震度21」ではありません。
阪神淡路大震災のエネルギーが関東大震災の2倍と言われておりましたので、マグニチュードが1上がるごとにそのエネルギーは倍増すると思っておいてください。
震度8とか9がもし来たらどうなるかは判りません。
ただしそんなのがもし東京に来たら東京タワーでさえ無事でいられるかどうかは誰も経験していないので判りませんね?

木造建築も従来の在来工法から、昭和60年頃より日本に輸入材カナダ杉を使ったカナディアン2×4工法技術が入り、今では木造の耐震建築と言えば2×4工法が主流となっておりますね。
2×4工法による3階建住宅の強度ぶりは、1995年の阪神淡路大震災の時に2×4住宅のほとんどが無事だった!という事で有名になり、一戸建を2×4工法で建てたい!という程人気が定着しましたね。
地震国日本にとって建築工法の進化は日進月歩、とどまる所を知りません。
耐震工法から始まり、制震工法へと移り、そして今では免震技術の導入にまで至っている。
確かに昭和47年以前の建築物は多くが無耐震建築ですが、いつ来るか判らない大地震に備えて建て直すことをせず、強度を計算し直して強震ダンパー等で補強したり、耐震への関心は活発化しているとは思いますね。