不動産を探すにあたり、さまざまな希望条件や判らない事、知りたい事が何かとあるものです。
そんな疑問にお答えするべく、約30年間不動産業界で経験したダイレクトな生の質問を項目別に分けてご説明する事にしました。一般のデータ的なアドバイスではなく、現場で実際にお客様の質問に直接お答えしているものを項目別に分けてあります。
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」というTVドラマのワンシーンのセリフのように、率直な疑問にお答えするアドバイス書です。
知りたい所だけ見て参考にしてください。
不動産の現場のアドバイザーにとってもバイブル的な書だと思います。
初期費用ゼロ物件
敷金・礼金ゼロ物件のお探しの方は若い方を中心に結構いらっしゃいます。
そのような物件は主に私鉄沿線の郊外物件が多くを占めます。
例えば、小田急線であればやはり多摩川を越えてからの方が物件数は増えていきます。
ただし郊外へ行ったとしても、駅の近い所よりはそこから更に歩いていく場所に多く点在しているものです。
もちろん都内でも敷金・礼金ゼロ物件はありますが、やはりかなり築の古い和室の住戸や17㎡以下の狭い部屋や、設備が古かったり日当りが悪い悪条件等の訳あり物件が目立ちます。
要するに一般的に敷金・礼金ゼロというのはそこまで条件を緩和しないとなかなか埋まってくれない為に仕方なく条件をやわらげている物件が多数、という事です。
ただしこの場合はひとつ目に見えない問題点があります。
要するに、費用ゼロで入居できる訳ですから、都心の好立地にそのような物件があった場合、どのような入居者が暮らしているのか?判らない、と言う事です。
きちっと善良に暮らされている方は多いと思いますが、中にはとりあえずの隠れみのにしている入居者や、数ヵ月位の短期間だけ入居している方や、就労目的の外国人の方も多く入居されているかも知れません。
あくまでも一般論ですが、ある程度生活レベルを保っておられる多くの方はやはり敷金・礼金等がかかるような一般的契約費用のかかる物件にお住まいです。
個人情報ですので住居の入居者全体の内容までは判りませんので、初期費用ゼロ物件を当社に限ってはあまりおすすめしておりません。
特に女性の方には勧めた事はありませんのであらかじめご了承ください。
礼金ゼロ物件
最近たまに目にする礼金ゼロ物件。
やはり条件的にすぐに埋まりづらい物件が目立ちます。
賃料が相場より高かったり、大通りに面していて騒音・日照に問題があったり駅から遠かったりと・・・。
さまざまな理由で礼金ゼロにしている事が多いです。
けれど最近は大手不動産会社貸主等の新築物件や築浅物件に、礼金ゼロ物件が目立って増えました。
ただしその場合、礼金をゼロにする代わりに保証会社利用必須という条件が付くものが大半です。
礼金ゼロの代わりに、保証料(契約時に賃料総額の半月分~1ヵ月分、さらに1年ごとに保証更新料1万円くらい)を支払って、保証会社の入居審査に通る事が入居条件となります。
審査時の提出書類も身分証、在職証明、所得証明が大半で必要になります。
あながち礼金ゼロで初期費用が安いからと言っても、よく入居条件内容をチェックしてからご判断ください。
あと大手不動産会社貸主の場合、1年未満の解約の場合ペナルティ金1ヵ月分を徴収される物件も結構あります。
ペット可物件
マンションやアパートの場合、建物全体がペット不可物件の場合はどう交渉してもやはりペット可にはなりません。
理由としてはペットの鳴き声等の問題の他に、他の住戸居住者の方で動物は苦手という方もいらっしゃいますので承諾する事が出来ない場合が多いからです。
また、1住戸の方にだけペット可を認めてしまうと、他の住戸で飼いたかった方も皆さん次々とペットを飼育してしまい、動物アレルギー等の症状を持った方がいた場合に責任問題へと発展してしまうからです。
ペットを飼育する場合は全棟がペット可の物件を探すか、分譲マンション等でペット飼育可の規約があり、更に加えてその住戸を所有しているオーナーの承諾が得られる物件に限ります。
その場合、ペットの飼育は小型1匹まで(体重約20kgまで)という制限が大半で付きますので、ペット相談可の物件は条件をよく確認する必要があります。
集合住宅の場合大型犬不可やペット2匹飼育不可というのは結構たくさんあります。ご注意ください。
ペットを飼育する場合、多くの物件は敷金1ヵ月分プラスされ、退室時に臭い等の消臭・消毒費用として1ヵ月分を償却する契約条件になる事が多いです。飼育する際の契約条件はよくご確認ください。
一戸建、テラスハウス等でペットを飼育する場合も、犬の大きさやペットの数等をよくオーナーさんに説明をして承諾頂いてから飼育するようにして下さい。
代々木公園近辺でペットを飼われたい方は「代々木公園エリアってどんな所?」の「ペットと暮らしたい方へ」をご参照ください。
駐車場有り物件
マンション等の集合住宅の場合、多くの駐車場は2段~3段の上下移動式駐車場が一般的です。
屋外の敷地ですと平置き駐車場が多いでしょうけど、屋内スペースの有効利用の為機械式が多くを占めます。
その為サイズ制限は色々ありますが、一般的には長さ5m未満、幅1.9m未満、高さ1.6m~1.7m未満が最も多いサイズです。
最近は車もハイルーフ1.8m以上や長さ、幅とも大型化しております。
それにも増して電気自動車等は従来のガソリン車よりも重量が重く、機械式の場合サイズは入庫できても重量制限を超える場合もありますので車両サイズはきちっと重量も含め確認してください。
一戸建等の場合は駐車場1台分付物件が多いですが、集合住宅の場合、駐車料金は別途となります。
都内の駐車場賃料は比較的高いので、お部屋と駐車料金を合計していくらまで、と予めきちっと決めてから物件をお探しください。
バイク置場・駐輪場
集合住宅の場合の駐輪場代金は月額300~500円程度が一般的で、1家族2台位までが平均です。
ワンルーム等のアパート・マンションの場合は空いている場所に無料で置く事が多いですが、駐輪場の無いアパート等も多いですので、自転車をお持ちの場合は必ず確認して下さい。
50ccクラスの原付バイクあたりだと、月額1000円位を払って駐輪場に一緒に置かせてもらうケースはよくある事ですが、125cc以上のオートバイやスクーターとなるとサイズも大型となりますので、都内のワンルーム・アパートやマンションの8割近くは置く事が出来ません。そこまでの余裕のあるスペースを確保していないのが大半です。
ファミリータイプのマンションや分譲マンション等も、駐車場よりもはるかにバイク置場のスペースが少ないものです。
中型以上のオートバイを持っている方は、部屋よりもバイク置場のある物件探しにかなり苦労されると思われます。
探される場合は、希望地域エリアを広く持って、時間をかけて探される事を提案致します。
1000cc以上の大型バイクをお持ちの方はあらかじめ駐車場1台分を借りる覚悟が必要になるかも知れません。
同棲・婚約者同士の入居
婚約者同士のカップルの方で結婚等が具体的に決まっている場合は特に入居の制限はありません。
ですが入籍前ですので、連帯保証人の方に「2人入居されますがご承諾頂けますか?」という管理会社からのあらかじめの確認連絡が行きますので、その部分はご承知ください。
入籍未定のいわゆる同棲の方の場合は、双方のご親族の方の保証人を付けて頂く事が一般的となります。その場合でも、各保証人の方に2人入居される事をあらかじめお伝えして認知して頂いてからの契約となります。
オーナーによってはそれぞれの申込書で2人分の所得証明を提出してください、という場合もあります。あらかじめご認知ください。
学生入居
大学生や専門学校生の方で20歳以上であれば学生証等の在学証明があればご本人名義での契約は可能です。
その場合、連帯保証人はご両親が最適となります。(または近い親族の方)
20歳未満の学生(未成年の社会人も含む)の方は年齢的に単独契約が出来ません。
その場合、ご両親どちらか一方の方が契約者になって別途に連帯保証人を立てていただく事となります。
入居者はご本人と言う事になります。
その場合毎月の賃料の支払いもご両親が支払う事が前提となってきますので、あらかじめご両親とよく相談されて、できれば一緒にお部屋探しをされるのがベストだと思います。
小さいお子様がいる
ご家族で小さいお子様がいらっしゃる場合、部屋タイプは最低1LDK・2DK以上に制約されているかと思います。
その場合でも、木造アパートなどは生活音などを理由に子供不可という物件が結構ありますので、部屋探しの際は小さい子供が可かどうか確認をして下さい。
母子家庭の方や父子家庭の方も同様となりますが、ワンルームタイプ等の単身用の部屋の場合は入居が難しくなりますので、最低でも1DKクラスあたりから相談をしながら探される事をおすすめ致します。
楽器使用に関して
基本的にマンション等の集合住宅での楽器の演奏等は禁止されています。
フルートやトランペット・打楽器等の音の響きの強いものはまず駄目と言っていいでしょう。
マンションの中には使用時間制限内(朝9時~夜7時位まで等)であればギターやピアノ等の仕様を許可している物件もあります。ただしエレキギター等のスピーカーを用いての使用はほとんど不可です。
シンセサイザーやオルガン、ピアノの場合はアップライトタイプで消音機能及びボリュームやヘッドフォン使用可等の限定機種が使用許可の対象になります。
グランドピアノは基本的に持ち込み不可です。なぜなら重量が240kg以上のものが大半だからです。
マンションの床荷重は1㎡あたり300kg位が主な耐床の限度となっている為、通常の状況ではピアノの荷重でも耐えられますが、縦揺れ地震が起きた際にピアノ本体がハンマーのように床に叩きつけられる状態を想定しますと、その瞬間荷重が1トンを超える可能性があり、床が抜け落ちる場合があります。なので、グランドピアノの持ち込みを制限しているマンションが多くあります。
その為、グランドピアノを持ち込まれる際はその住戸の床荷重をよく調べた上で耐えられるかどうか?を確認してからにしてください。
ギター等を室内で弾きたい方にとっての部屋探しのポイントとしては、大通り面の上の階の角部屋を狙うと良いと思います。
窓を開けると車の通過音が途切れないようなマンションは、あらかじめ防音サッシや壁自体を厚くした建築になっているものが多いものです。
だからといって近隣に迷惑をかけないレベルでギター等の持ち込み許可の有無を確認する事が大事です。
まれに完全防音、楽器使用可マンション等もありますが、数は少ないと言っていいでしょうね。
耐震に関する知識
国内の耐震基準は、昭和48年頃施行され、昭和49年(1974年)築あたりから第一期耐震基準マンション等が建てられるようになりました。
その後新潟大震災があり、その時に団地群がドミノ倒しのようになったのを参考に昭和56年6月より耐震基準値が変更され、昭和57年(1982年)築あたりから新耐震基準建築となりました。
その基準値は今も基本ベースは変わっていません。
ですが、日本の建築業界は1990年あたりから建築工法が進化を遂げ、当時は鉄筋鉄骨コンクリート造が建築の中心的存在だったのに対し、新工法として鉄骨コンクリートの壁式工法やブロック工法等、他にも様々な建築工法の建物が建てられるようになりました。
耐震基準値は変わっていないものの、まるで昭和と平成では別物の建築物のような進化を遂げました。
オーナーズマンション等を多く手掛けている大手ハウスメーカー等も、昭和60年代から平成(1989年)にかけて重量鉄骨のラーメン工法を用いた別名プレキャストコンクリート造他工法などを推し進め、当時は3階建でも関東大震災の3倍の震度に耐えられるというキャッチフレーズで、現在もその強度ぶりは人気と安心を得ていますね。
ちなみに関東大震災のエネルギーの3倍というのは、「震度7×3倍は震度21」ではありません。
阪神淡路大震災のエネルギーが関東大震災の2倍と言われておりましたので、マグニチュードが1上がるごとにそのエネルギーは倍増すると思っておいてください。
震度8とか9がもし来たらどうなるかは判りません。
ただしそんなのがもし東京に来たら東京タワーでさえ無事でいられるかどうかは誰も経験していないので判りませんね?
木造建築も従来の在来工法から、昭和60年頃より日本に輸入材カナダ杉を使ったカナディアン2×4工法技術が入り、今では木造の耐震建築と言えば2×4工法が主流となっておりますね。
2×4工法による3階建住宅の強度ぶりは、1995年の阪神淡路大震災の時に2×4住宅のほとんどが無事だった!という事で有名になり、一戸建を2×4工法で建てたい!という程人気が定着しましたね。
地震国日本にとって建築工法の進化は日進月歩、とどまる所を知りません。
耐震工法から始まり、制震工法へと移り、そして今では免震技術の導入にまで至っている。
確かに昭和47年以前の建築物は多くが無耐震建築ですが、いつ来るか判らない大地震に備えて建て直すことをせず、強度を計算し直して強震ダンパー等で補強したり、耐震への関心は活発化しているとは思いますね。
ルームシェア
女性の社会人2名位の入居であれば、それぞれの申込と、連帯保証人を2名分きちっと立てれば比較的入居条件としては難しいものではありません。
ただし、男性の社会人2名入居となりますと、いささかオーナーによっては敬遠される場合があります。
まして学生友人同士2名入居となると入居を断られる場合が多いです。
原因としてはやはり、学生2名だと交友関係の出入りが多くなり騒いだりして近隣迷惑になる事が多いのと、学生のたまり場というオーナーの心配事から断られるケースが大半です。
ましてルームシェア3人となると、社会人女性の場合は、確率は低いですが承諾してくれる場合もあります。
男性社会人3名入居は高いハードルとなります。
これはルームシェアの特徴ですが、3人入居となると部屋も3LDKクラスと高額な部屋になります。
その為、個人等の所得や勤務先等にかなりの審査重点を置きます。
同時に、3人入居という関係性というのは意外と長続きせず、多くのケースで1人が1年未満でルームシェアを解消して出ていくケースが多い。そうなると残り2名でその部屋の賃料が払えるのだろうか?というオーナー側の疑問が生じる為です。
なので、男女共に学生3人入居はほぼ駄目だと判断しておいてください。
外国人
外国人入居の場合はまず第一に、長期滞在ビザの有効期限があることが最大の条件となります。
不法就労やビザ切れかどうかは必ず入居審査でチェックされる重要ポイントです。
入居条件としては最低限日本語が話せる事と、日本人の連帯保証人及び身元引受人がいる事、そして安定した会社に勤めていることが原則となります。
日本人の連帯保証人がいない場合は保証会社に審査承認が下りる事が条件です。
多くのオーナーさんは日本語が話せない外国人の場合は、何らかのトラブルが発生した際に、言葉が通じない為に対応に困るので断るケースが多いものです。
特にアジア系就労目的外国人の場合は、1人入居と称して複数人数で住んだり、人の出入りもひんぱんで近隣に迷惑をかけてトラブルになるケースが後を絶ちません。
ですので、外国人の場合は国籍と勤務先が審査のポイントになる事が多いです。
高齢者の入居
70歳を過ぎた高齢者の単身入居は、ワンルームタイプではかなりの確率で断られます。
ひとつの要因としては、ワンルーム~1DKクラスは比較的若い単身者が中心で入っている事が多いため、入居者バランスを保つ物件が多いからです。
まして高齢者1人入居の場合は、突然病気により倒れられたり、火やガス等の不始末により事故が起こる事を心配するオーナーさんが多いです。
ひとつの入居条件をクリアにする方法は、まず、親族の方がすぐ近くに住んでいて定期的に訪問してくれる事が大前提となります。
オーナー側としては出来れば毎日訪問して様子や面倒を見てくれる事を望むものです。
オーナーとのしっかりした信頼関係が入居のポイントとなります。
保護者的親族がいない場合は、区役所等の地域ケア担当の方が身元引受人になってくれたり、契約や申込の際に同行や介添えをしてくれる条件がつく場合があります。
区役所の担当係と歩調を共にしなければ単身入居は難しいと言えるでしょう。
無職の方の入居
賃貸物件というのは、収入のある方が入居の基準となります。ですので、無職や年金暮らし、求職中の方の場合は入居が難しくなります。
貯金や有価証券等の資産がある場合はオーナーによっては入居を承諾してくれる場合もあります。
その場合資産証明を提出して立証して頂く必要があります。
資産等があまり無い方はご本人の契約は出来ません。その場合は職業を持たれている親族の方を契約者にして、別途に連帯保証人を立てて頂いて入居者が本人となる申込となります。
その際の毎月の賃料支払いは契約者の方が支払う事となるので、よくご相談される事をおすすめします。
家賃収入等で生活している方は、職業が「アパート経営」または「ビル等の不動産管理経営」という名目になります。いわゆるオーナーさんですね。
短期入居希望
自宅の建て替えや期限付き転勤等により半年間から1年未満の契約希望の場合、短期相談可能物件数は募集物件全体数の5分の1位しかありません。
短期契約型の一時貸し物件は少ないものです。
これはオーナー側が費用をかけてリフォームやリニューアルした物件を、短期間しか借りない方が退室した後、再度ルームクリーニングやリフォーム費用をかけたくないのが最多の理由となるからです。
探される上でのクリアポイントは2つあります。
ひとつは、空き予定の住戸、または空室になってからリフォームする前物件を、「リフォームはしなくていいので、簡単にルームクリー二ングだけでいいから」と言ってオーナーの出費する費用を抑える交渉をする方法です。
もしくはご自身で「クリーニングするから入居させてほしい」と願い出れば比較的承諾してくれるケースはあります。
もうひとつは、現行募集賃料より多少上積みする方法もありますが、現実としては賃料を上積みする方法よりも、リフォーム前の物件の方が確立としては狙い目です。
2~3ヵ月程度の短期賃貸希望は基本的にはほとんどが承諾してもらえません。
不動産賃貸物件は基本が年単位借り方式です。
ウィークリー(週単位)やマンスリー(月単位)の物件探しは専門機関のウィークリーマンション・マンスリーマンションの募集専門会社に問合せをしてください。インターネット等で検索すれば出ております。
通常の不動産会社はウィークリー・マンスリーは取り扱っておりませんので専門機関へお問合せ下さい。
定期借家物件
定期借家物件とは、主に期間限定契約物件の事を言います。
種類は2タイプあります。
ひとつは転勤等で不在中の期間だけ賃貸に貸し出す場合や、あらかじめ将来取り壊しなどの予定がある場合に、その期間まで貸し出す物件の事を言います。
年数も2年・3年・5年等と決められている為、最長の定められている期日が満了した場合は退室して明け渡す事が前提の契約です。途中更新はありません。
その分普通賃貸借物件よりは賃料が多少安い物件が多いと言えますが、転勤留守宅の場合住戸は禁煙物件が多くなります。
あらかじめ期間が決められていても、転勤が長引いたり取り壊しが先に延びたりして賃借期間を延長出来る場合もあります。
その場合は期間満了日の数ヵ月前に期間延長の再契約ができるかどうか?の相談をオーナー側として、新たな契約期間を取り決める事もあります。
その場合は再契約料(おおむね賃料1ヵ月分程度)を支払って再契約をします。
ただし大半の物件が最初に締結した期間で満了する為、再契約はごく一部の物件だけと付け加えておきます。
もうひとつのタイプは再契約型定期借家物件といって、普通賃貸同様、2~3年の期間が満了した場合は新たな契約期間を定めて再契約が出来る物件の事を言います。
この場合、普通賃貸契約物件とは違って自動更新にはなりません。
あくまでも期間満了日が来て、再契約が相談可能という物件ですので、入居中に賃料滞納があった場合や近隣トラブル等があった入居者は再契約を断られ、期間満了と同時に退室をしなければなりませんのであらかじめ覚えておいてください。
なお、再契約の際の費用は通常1ヵ月程度となります。
大手法人会社が借主の場合の定期借家物件は、借主側が定期借家契約を断る場合が多いです。法人契約希望の方は会社側担当部署と前もって定期借家物件可か?不可か?相談しておいてください。
禁煙住戸と喫煙住戸
最近多く見かける禁煙住戸物件ですが、マンション全体で実施している事が多くなりました。
理由としては受動喫煙という理由はあまり無く、単純に室内がヤニで汚れるのを嫌がるオーナーが増えたと言う事です。
以前は敷金2ヵ月分という契約条件が多かったのですが、近年は敷金1ヵ月が当たり前となってきております。
敷金1ヵ月分となると、喫煙者を入居させた場合、室内のクロス等が汚れたり臭いがエアコンなどに染みついたりして、退室する際に預かり敷金だけではルームクリーニングやクロスの貼替費用がまかなえなくなります。
ですので、退室者に後から追加分を請求する事になるのですが、後から請求をするとトラブルになる事が多く、その理由から敷金1ヵ月=(イコール)禁煙という住戸が増えてきました。
喫煙者の方のクリアポイントは、室内でたばこを吸うので敷金を2ヵ月にしてもらって、「退室時にクロスの貼替費用分は敷金から差し引いてください」と申し出ると、案外承諾してくれるオーナーさんは多いものです。
ただし共用部分はほとんどの住戸が禁煙です。喫煙マナーは守ってください。
SOHO可物件
近年都心部でよく見かけるSOHO物件。
要するに居住兼仕事場の両方を兼ねそろえた住戸です。
もちろん居住だけで住んでいる方もいらっしゃいますが、例えばデザイナーが仕事と寝泊りを併用したり、会計事務所や執筆業の方、IT関係の仕事をされている方には人気のタイプとなっております。
ただしひとつ入居条件で注意してもらいたいのは、人の出入や物品の搬入の多い完全なオフィスとしての入居は断られる場合があります。
もうひとつは、事務所名のプレートを出したり看板を出したりという事は一切できないと言う事です。
一般居住者も多く居る為、管理元付側がドアのネームプレートや窓ガラスにネームを貼る事をかなり厳しくチェックしております。事前に物件ごとに必ず確認してください。
分譲マンションでSOHO利用可の場合は1階の集合ポストでさえ会社のネームプレートを入れる事を断られる事も多いです。
SOHO利用可物件とは、あくまでもプライベート・オフィス空間兼用物件だという風に認識しておいてください。
すなわち店舗使用も一切不可です。
方位や風水を元に引っ越される方
よく占い師等に今年の吉方位は○○方向だから、そこへ引っ越すようにと言われて探しに来られる方がいます。
ですが、多くの方が認識を誤って探しに来られる方が多いです。
まず、方位は「年方位」・「月方位」・「日方位」と3タイプあります。
そして方位は旧暦を基準にしていると言う事です。旧暦で言うと、年明けは2月の節分頃になります。
要するに、新暦と違って1ヵ月以上ずれていると言う事です。
あと毎月吉方位は変わります。
占い師に言われて東が吉方位だと思っていて、引っ越したら実は月が替わっていて凶方位だったなんてザラにあるものです。(新暦と旧暦のズレ)
また最低移動距離も関係してきます。
たかが1キロ2キロ移動した位では何も変わりません。方位移動の基準は今の町から違う町や市へ、位の感覚です。
現在住んでいる場所よりも全然違う馴染みの無い町に引っ越す覚悟が要りますので、認識不足や方位等に不慣れな方にはあまり方位移動はおすすめ出来ないと思います。
元々ご本人の持って生まれた運気のバイオリズムの方が大事だと思われますので、どうしても方位移動をされたい方はよく参考書等で勉強される事をおすすめします。
風水家相などで引越しを希望されている方は更にハードルが高くなります。
必ず方位が付いてくるのと同時に、その期間内に風水の吉家相物件を探すという事です。
ここでも多くの方が誤った知識や認識で探しに来られる方が多いです。
要するに、風水の本質や深い意味を理解しないで、ただ占い師に言われた部分だけを信じて探しに来られる方が大半です。
まず前提で申しますと、風水で吉家相70%以上の物件はほとんどありません。
結論から言いますと、吉方位の土地を探してご自分で建てるしかないのです。
一般民間賃貸物件で合致する物件はほとんど無いと思います。
せめてポイント位の吉家相住宅レベルのお世話位のものです。そもそも期限内の方位もついて回ります。
要するに知れば知る程、がんじがらめの制約の中で物件を探す事となります。
そこへご自身の希望を入れた時に、果たして合致物件が見当たるかどうか?
もうひとつ言えることは、家族がいる場合、皆さん一人ずつの生年月日が違うように運気や吉方位も違うと言う事です。
ご主人にとって吉方位でも奥さんにとっては凶方位かもしれない?
例を挙げると、ご主人にとっては仕事も順調になり吉運になるかもしれませんが、奥さんにとって凶方位だった為に病気になったり、お子様が学校でのいじめやあらぬ方向へと進んでいったりと・・・。
それらをすべて含み入れいざ探すとなると「ドツボ」にはまります。
あと一つだけ専門的な事を書きますと、方位の基準点となる「北」方位には「真北」と「磁北」という2種類があります。
「真北」とは地図で言う北の方向を表すのに対し、「磁北」は北極点方向、いわば磁石の北を表します。この緯度には多少のズレがあります。
まして近年の地球のポールシフト現象により「磁北」が更にずれたと言われております。
要するに地図上の北と実際の北の方向が違うと言う事です。
すなわち風水や方位などで吉方向に引っ越したつもりがずれていて実は凶方位だった!?・・・・
部屋の中で磁石をかざして室内の磁北を見つけるのは簡単な事ですが、吉方位方向の地域での磁北を割り出すのはかなり難しいと言えるでしょう。
それらを含めたアドバイスとしては、各ご自身のバイオリズムは違うものです。
あまり方位や風水にとらわれた物件探しは、専門家でない限り控えておいた方が無難だと思われます。
事業用賃貸物件
ひとくちに事業用物件といってもさまざまな種類に分けられます。
まず店舗使用と事務所使用では契約内容が違ってきます。
オフィスワークを中心とする事務所契約は、基本的には室内も事務所仕様になっておりそこへご自身の費用でパーテーション等の工事をされている方が多いものです。
退室時は原状回復工事費用が預けてある保証金または敷金から差し引かれる方式となります。
退室時の解約届も2ヵ月前・3ヵ月前・6ヵ月前通告と物件によって異なります。
フリーアクセスフロアとかセキュリティや、セントラル空調、共用清掃維持等をしているハイクオリティなオフィス等の解約届は6カ月前位が通常パターンとなります。
なお、オフィス使用の場合、1階エントランス等に置き看板は基本的には出せませんのであらかじめ認知しておいてください。
店舗使用の場合は、不特定多数の方が常に出入りするいわば商売の原点となる場所です。
室内も基本的にはスケルトン渡し、退室時にもスケルトンにして返すのが一般的です。
造作を伴いますので、契約前に造作図面や設置看板の承認等の打ち合わせが大事です。
きちっと打ち合わせしないと開業してからトラブルの原因となったりしますので注意してください。
店舗使用というのは、物件自体もともとあるダクト・配管・給排水・電気設備等の仕様によってできない業種はかなりあります。
物販は出来ても飲食ができない物件はかなりあり、医院・美容院等の業種もガス等の配管が来てないビルは沢山あります。必ず使用可能業種を確認しておいてください。
なお、火気等を扱う飲食店舗等は都市計画法の住居専用地域では開業許可が下りませんのでご注意ください。
業種によって開業認可は用途地域によっての制限があります。
区役所や市町村で事前に確認される事をおすすめします。
店舗の解約届は3ヵ月前~6ヵ月前が通常です。
飲食店舗等では造作譲渡の希望をされる方が多いようですが、一般契約上では退室時スケルトン返しが原則となります。もし退室期限内までに造作譲渡を希望される場合は、事前にオーナーによく相談をして許可を貰ってからにしてください。
オーナーの許可を貰わずに造作譲渡をする事は契約違反となりますので覚えておいてください。
店舗の場合、24時間使用可能が一般的ですが、ビルのセキュリティ上営業時間制限がある物件もあります。
事務所にしても店舗にしても、すぐに物件が見つかる訳ではありません。
長い期間を要することはかなりあります。
開業希望の数ヵ月前から探されて物件が見つかった場合、工事期間との調整や、その間のフリーレント等の相談をオーナー側とよくされて、早めの契約をされる事をおすすめします。
許認可の問題とか様々な問題が次から次へと出てくるものです。
当初予定している期間より倍近い時間がかかる事はフタを開けてみるとザラにあります。
ゆとりのある物件探しをお勧めします。
フリーレントって何?
たまに目にする「フリーレント」という言葉?
よく判らない方が多いため簡単に説明しておきます。
フリーレントとは、いわゆる契約時の入居希望日から一定の期間の賃料を無料にしますよ!というありがたい条件です。
通常一般居住用マンション等では30万円以上クラスの高額物件を中心に付く条件が一般的です。
「フリーレント1ヵ月」と書いてあれば1ヵ月間賃料は無料になります。
ただし一般的な賃料の物件にはフリーレントはめったに付いておりません。フリーレント交渉をしてもオーナー側はなかなか受け入れてはくれません。
ましてそれを条件に物件申込をされても審査落ちする事がありますので、あくまでもオーナー側からのご誠意から来る条件ですので誤解されないようにして下さい。
事業用物件の場合は「フリーレント期間応相談」というのはよくあります。
事業用の場合は契約等の契約金が居住用に比べて比較にならない位高額となります。
それに造作工事等の費用も重なって数百万円以上はザラにかかってきます。設計や工事期間等で入居や開業ができるまで2ヵ月くらいはかかる事は多いものです。
オーナー側としてはそういった大きな金額と時間がかかる事を考慮してフリーレント3ヵ月とか最長6ヵ月等という条件提示をするオーナーもいます。
ただしあくまでも賃料にのみフリーレントがつくのであって、借りて入居される時からの管理費等はフリーレントの対象外となりますから、毎月の管理維持費等は支払って頂く事となります。
ここでひとつ注意して頂きたいのは、フリーレント期間はあくまでもオーナーの誠意での無料賃料設定という事です。
ですので、最低契約期間の2年以内に解約をして退室した場合は、ペナルティとして最初に約束したフリーレント期間の賃料を請求されるという契約条件が特約事項に入る事が多いですのでよく確認をしてください。
賃料発生日の希望に関して
居住用物件で、現在空室ですぐ入居できる物件の賃料の発生基本日は、通常申込を入れて審査を通過した時点から起算して1週間~2週間後が一般的です。
これはその間に契約必要書類等を揃えて頂く時間を考慮して、ある程度の日数を空けておく事が一般的だという事です。
現在居住されている賃貸物件からの住み替えを考えた場合、賃貸借物件の解約届は30日前に通告し、賃料を日割り計算して解約満了日を設定するのが一般的です。
その為、新しい所に契約をして入居される際に、なるべく日割り賃料がダブらないように賃料発生日を先へと伸ばす希望をされる方は多いものです。
けれど、オーナー側も商売ですので早く賃料は欲しいもの。日割り賃料発生日を先延ばし交渉しすぎて、オーナー側から「契約しません!」と断られるケースは結構多いです。
即入居できる物件に1ヵ月先からの日割り発生希望の提示をした場合は、契約不可という断りをされるリスクが高いという事を認識しておいてください。
何事も相談によって上手く交渉する事に努めてください。
あと現在住んでいる賃貸住宅の解約日割り分も、多少新居との間で日数をダブらせておいた方が良いです。
引越しを予定していた日に悪天候で引越しが出来ないとか、風邪でダウンしてしまったとか、果ては仕事で突然出張が入り引越し日を伸ばさなければいけなくなったとか・・・?
旧住宅から新居へ引っ越すというのは、そこで新しい生活と運命が変わる接点です。
突発的なトラブルも起きやすくなるものです。
ですので、日割り賃料はある程度ダブっている方が後から考えたら無難だった!と思う事もあるもの。
一応頭には入れておいてください。
契約費用はいくらかかるのか?
居住用ワンルーム~1DKクラスの場合、敷金1ヵ月・礼金1ヵ月・仲介手数料1ヶ月分+消費税・あと、住む日からの日割り賃料分と家財保険料が一般的にかかる費用です。
約4か月分+αを見ておいてください。
ファミリータイプの場合は、広い部屋程敷金2ヵ月がまだ多いものです。
その場合だと5ヵ月分位はかかります。
契約時に先に支払う日割り賃料ですが、月の初めからだとその月の分だけの支払いとなります。
月の後半からの賃料発生日だと、翌月分まで含めて最初から支払う事が一般的ですので理解しておいてください。
なお、契約の際の敷金・礼金・手数料には共益費は含まれません。
あと住居用賃貸物件には毎月の賃料に消費税はかかりません。
ただし事務所・店舗等の事業用を目的とした物件には、敷金・保証金等の預り金以外の全てに消費税がかかります。
家財保険料は一般的に2年間掛け捨て保険となります。
ワンルーム~2DKクラスで、2年間で12,000円~15,000円程度。
60㎡以上のタイプだと20,000円から大型住戸は30,000円位までを目安にしておいてください。
なお、一般に地震保険は含まれておりませんので希望される場合は別加入となります。
その場合2年間で数千円程度増額となります。
新しい鍵の交換費用は物件によって異なります。
鍵の種類も様々なタイプとなります。
契約時に新しい鍵の費用を請求する物件もあれば、退室時に敷金から鍵交換費用分を差し引くケースもあります。
鍵代は通常のピッキング防止鍵で、1組12,000円~15,000円程度です。
特殊な電子キーだと20,000円くらいかかるものもあります。
それぞれの物件によって方式が異なりますので、その都度確認をしておいてください。
上記を全て入れますと、契約時の費用は合計で4ヵ月分~5ヵ月分位を想定しておくと良いと思います。
少し前までは敷金・礼金をそれぞれ2ヵ月分というのが当たり前でしたが、最近は随分と初期費用が下がりました。
以前は初期費用が最低でも6ヵ月分~7ヵ月分程度見ていたものでしたね。
事務所や店舗等の契約金額は様々なので一言では答えられません。
小さなオフィスであれば敷金3ヵ月~4カ月程度、中型クラスの大きさになると敷金6ヵ月、インテリジェントビルのハイグレードオフィスともなると敷金10ヵ月分はかかります。
店舗等は造作を伴う分だけ敷金(保証金)は更に高くなりますね。
物販店舗あたりで最低5ヵ月~6ヵ月位、飲食店舗ですと保証金名目で8ヵ月~10ヵ月は必要となってきます。
どれも物件の条件によって異なりますのでその都度確認をしてください。
入居審査の基準(個人)
入居申込をされる際には、個人の方は個人用申込書にご本人の内容・入居者名・保証人までなるべく空欄の無いようにきちっと埋めてください。
オーナー様に提出して判断をあおぐ大事な書式ですので、なるべくきちっと、殴り書き等は避けてください。(イメージは大事なポイントです)
ご本人の職業・年収等、共働きの場合はその方の内容まで記入してください。
年収は基本的に1年分の税込の金額となります。約いくらで構いません。
申込人の審査基準は約ではありますが、賃料の3倍の税込年収がある方が通常のパターンとなります。
(賃料10万円×12ヶ月分)の3倍=360万円位、という、大体の基準です。
この場合賃料が10万円に対して年収が280万円以下だった場合は、審査が通らない場合があります。
ここであえてもう一度申しますと年収は税込み金額です。ボーナス等も含めた総収入が基準となります。手取り給与ではありません。
共働きや、同居家族に収入がある場合は、その収入分も含めて記載してください。基準対象は合算基準となります。
連帯保証人は必ず必要となります。
連帯保証人はやはり親族が第一条件となります。そして基本は所得がある方に限定とされます。
申込人様と同等クラスの年収が審査基準としては望ましいでしょう。
連帯保証人様が高齢で年金等や収入が低い場合は、不動産所有の有無等が審査の大きなポイントとなってきます。
ご親族でお願いできる方がいない場合は、お世話になっている目上の方がなる場合もありますが、その場合は申込者本人よりも年収等が高い方の方が審査は通りやすいです。
基本的に友人関係は連帯保証人を断られる場合がありますのでご注意ください。
もうひとつ、親族の方であっても20歳代の連帯保証人の方は年齢的に保証人レベルに達していないと判断される事が多いので、その点も覚えておくと良いでしょう。
入居審査の基準(法人)
法人申込は申し込まれる会社の規模によって様々に分類されます。
大手法人会社が申込される場合は基本として連帯保証人は不要となります。
まれに入居者を連帯保証人にたてる入居者保証というのはありますが、大概の上場企業は連帯保証人をたてる事を断ります。
大手法人の場合は総務部が契約窓口になる事がありますが、大半は契約業務代行会社が法人に代わって契約事項を進めていきます。
まず法人申込をされる際は、入居者ご自身で申込書を入居者名まで書いて名刺と共に仮の申込をしてください。
その後、総務部担当者または代行会社担当者に申込書を提出して、再度法人機関の担当者から正式な申込書類を提出してもらってください。
上場企業が申込をされる場合は、あまり審査というのは無く、契約締結までの条件面の打合わせや契約書のすり合わせ等が一般的な流れとなります。
中小企業等の法人申込みの場合、連帯保証人は、入居者保証または代表者の方が連帯保証人を兼務する事が多いです。大概は入居者保証になる事が多いです。
代表者が入居される場合は、入居者本人が連帯保証人にはなれません。ですので、親族の方または同等レベルの親しい方に連帯保証人になって頂く事となります。
中堅クラスの会社の代表者が入居する場合は、同会社の別の役員が連帯保証人になる事も多いです。
自営業ともいえる個人クラスの商店または企業名で申込をされる場合は、個人申込と同じような審査基準となりますので連帯保証人の欄は個人申込みを参照してください。
連帯保証人不要システム(保証会社)
個人または小規模の法人等で該当する連帯保証人様がいらっしゃらない場合、保証会社に保証委託契約料金を支払って連帯保証人になってもらうシステムがございます。
最近は利用者が多く、保証会社を好んで利用される方は年々増えていますね。
貸主が大手不動産会社を含む多くのマンションのオーナーさんも、個人の保証人ではなく保証会社を利用してください、と呼びかけている所も多くなり、中には保証会社利用必須のマンションも目立って増えて参りました。
保証料金は平均で、契約時賃料+管理費の合計額の50%(半分)です。もっと少ない場合や多い場合もございます。保証会社によっては契約時1ヶ月分を請求する所も少ないですが実在します。
更新は毎年あり、更新料は年単位で10,000円前後が平均ですね。
申込方法は、一般申込書と同時に保証会社の申込書も記入して、管理元付会社に提出して頂きます。
保証人は不要ですが、緊急連絡先に親族または知人を記入する欄があります。必須記入事項ですので覚えておいてください。
申込後、契約者・緊急連絡先にそれぞれ確認の電話がありますので必ず受け答えが必要となります。
申込時の必要書類は本人身分証明書・健康保険証・所得証明書の3点を同時提出して頂くことが多いです。
法人申込の場合は、入居者本人の身分証明書・会社謄本・決算書の3点が後日提出で必要となることが多いです。
必要書類が揃わないと審査開始になりませんので全て早めの提出が必要となります。
保証会社から審査の結果承認を頂いた段階で、オーナー側の審査もほぼ承認と言う事になります。
要するに保証会社が審査落ちした場合は入居審査も通らない、という事です。
保証会社より承認をもらった方は、賃貸の契約時、同時に保証会社の契約も済ませる段取りとなります。
契約時の必要書類
個人の方の申込時から契約の際までの必要書類は下記となります。
【申込時】
・身分証明書(運転免許証・パスポート・学生の方は学生証等)
・健康保険証
・所得証明(賃料10万円以上の方が対象)
→源泉徴収票・確定申告書・課税証明他のコピー等のいずれか、または給与明細なら直近3ヵ月分程度
【契約時】
・認印
・入居者全員分の住民票原本
・連帯保証人承諾書
・連帯保証人の印鑑証明書原本
保証人承諾書とは、管理元付会社が連帯保証人様へ電話連絡を入れた後、直接連帯保証人様へ送付する書類の事です。
その書類に連帯保証人様自身が署名・実印の後に印鑑証明書を1通添えて返送して頂く大事な書類です。
なお、貸主が大手不動産会社の場合は連帯保証人様の所得証明も必要となる場合があります。
大手不動産会社が貸主の場合は、承諾書ではなく契約書原本を送付して連帯保証人の欄に署名・実印して頂く場合もあります。
なお、駐車場を一緒に借りる場合は車検証コピーも提出して頂きます。
賃料を銀行口座から自動引落としの場合は、銀行届印・口座番号の判るものが必要です。
法人契約の場合は、申込時に入居者身分証明書・会社案内が必要となります。
審査過程で決算書を提出して頂く場合もあります。
契約時は会社実印・印鑑証明書原本・会社謄本原本・入居者住民票を提出して頂く事になります。
なお、大手企業の法人申込の場合印鑑は認印だけとなる場合があります。
保証人様の必要書類は基本的に個人契約と同じですので参照してください。
不動産の繁忙時期(年間バイオリズム)
年間を通して不動産の動きには季節ごとの波があるものです。
月分けで示しておきますので、物件探しの参考にしてください。
- 1月
- 正月が明けて15日頃から繁忙期に入ります。
主にワンルームタイプが急激に動き出します。
1月から忙しくなる理由としては、2月~3月の移動期にそなえ、物件の動きが早まる前に賃貸物件を先に押さえようという考えが浸透している為だと思われます。実際の入居希望日は3月頃だけど、先に決めないと無くなるというクチコミが多い為だと思われます。
- 2月
- ワンルームタイプ等の単身用物件の移動時期に突入します。
進学・就職・転勤等、4月の入学・入社に向けて地方から一斉に都内へと探し求める方が殺到する時期です。
特に私立大学の合格発表がある15日くらいが最もピークとなります。
大学等を卒業して退室する部屋と、入学などの入れ替わり時ですので物件数もかなり出回りますが、競争も激化する時です。
同時に転勤等でファミリータイプも動き出します。
不動産市況全体として、一番の繁忙期ですので、オーナー側も賃料を少し高めに設定したりして強気になる時期と言えるでしょう。
家賃交渉はほとんどできません。
新築物件も多く見られます。
- 3月
- 不動産全体の繁忙期のピークです。物件も良質物件はほとんどが終了します。
10日頃を過ぎると動きがかなり緩やかになります。
大半の方が3月上旬までに物件を決められる事が多い為です。
新築物件はほとんど終了となります。
- 4月
- 4月1日の入社式を終えた頃、繁忙期は終わりを告げます。
余った部屋は値下げ傾向になります。
3月中に部屋を借りられなかった方達が、ビジネスホテルやウィークリーや友人宅に泊まりながら部屋を探しているのが目立つ時期となります。
良質物件はほとんど終了している為、空き予定の良質物件を狙ってゴールデンウィークに引っ越そうという動きが多く見られます。
- 5月
- GWを明けますと、1LDK~2DKクラスの動きが活発になります。
これはジューンブライドの影響で結婚予定の新婚さん達が新居を探す為です。
2LDK以上のクラスや大型クラスはあまり動きません。
ワンルームクラスの動きは緩やかな時期ですので、単身者にとっては探しやすい時期に突入します。
ただしピーク時期を過ぎたばかりですので、物件数はあまり多くありません。
- 6月
- 新婚さん達の部屋探しのピーク時期となります。
良質な1LDKクラスは品不足となる時期です。
ワンルームタイプはちらほらと出回ってくる時期です。
- 7月
- 新婚さんの部屋探しのピークも終わり、不動産の動きはゆるやかな時期です。
物件全体も出回り始め、賃料も値下げ等をして手頃な物件も多く見られる時期です。物件探しには適している時期と言えます。
- 8月
- バケーションシーズンですので、16日の盆明けまではほとんど物件の動きは止まります。
ところが20日頃を過ぎますといきなり第二期最盛時期に突入します。
- 9月
- 10月に向けた後期専門学校の入学や転勤時期に向け、秋の結婚シーズンに備えての物件探し等々、2月~3月の急激な物件の動きまでにはなりませんが不動産市況全体が活発化する月です。
良質物件は結構早く終了します。
- 10月
- 上旬頃までは9月の流れを引き継ぎますが、中旬頃からはまた全体的に緩やかな時期に戻ります。
- 11月
- いわゆる不動産のツボという月です。
秋の行楽シーズンも終わり、夏と秋でお金を沢山使った方は11月はじっとしているものです。不動産市況も年間を通して最も暇な月のひとつと言って良いでしょう。
- 12月
- 部屋探しに駆け込む方が増える時です。
正月を新居でむかえたい方や、1月~2月のピーク時期に部屋探しをして良質物件に出逢えなかった人たちが、年が明ける前に契約だけを済ませ年明けの入居に向けて動き出したりと、ゆるやかではありますが、不動産市況のピーク時期突入前の前哨戦という、師走恒例の走り込みの時期と言えるでしょうね。
年間を通して賃料交渉の最も多い月とも言えますかね。
のんびり探されている方へ
よく不動産会社に問合せする方や来店される方たちの中で、
「引越し時期は決めてません。のんびり探してます。良い物があったら決めようかなという感じです。」
と言われる方がたまにいらっしゃいます。
このようなお客様に対して一番対応に困るのが、相談を受けた担当者です。
明確な引越し時期も決まってなく、ただ漠然としていて「良いものがあれば・・・!」と言う部分にだけこだわりがある。
最初は担当者も物件を探し出して、良さそうな物件が出るとご紹介を試みますが、たいてい一方通行の音信不通であったり、連絡が取れたとしても「今週は用事があって忙しいから来週時間が取れたら見に行きます」という方が大半を占めます。
担当者は何組もお客様を抱えている者が多い分だけ、良質物件は急いで探されている方や引越し時期が明確に決まっている方に優先的に紹介していくものです。
不動産市況全体として、良質物件は取り合いとなり比較的すぐ終了していくものです。
良い物件であればある程、2番手、3番手までの申込みはどんどん入ってくるものです。
いつしかのんびり探されているお客様の事も、担当者の記憶の片隅にしまわれて、例え良質物件がこの先出ても紹介しなくなる事が多いものです。
それでは良質物件、いわゆる「良いもの」はいつまで経っても見つけることは出来ません。
本当に漠然と探されているのであれば、インターネットの物件情報等、ご自身で時間の空いた時に探される事をおすすめします。
もしそれで良い物件が偶然見つかれば、それはそれで運命の出逢いがあったと喜ばしい事だと思います。
ただしかなり運と偶然性にかける形となりますので、本当に気長に探し続けるという感じにはなりますが・・・。
アドバイスポイントとしては、良いものがあれば本気で引越ししたい!と思われているのであれば、ある程度引越し時期を決められる事です。
そして相談した担当者に
「良い物があればすぐに連絡をください。なるべく早く物件を見に行きます!」
と伝えてください。
そうすれば担当者も積極的に物件を探し出して、いつしか良質物件に出逢えると思います。
良いものを見つけ出すのに最も大事な事は、担当者とのレスポンスを常にしっかりと取っておく!という事だと思われます。
担当者との信頼関係
不動産物件を探すにあたって、出逢う担当者も導きという意味では運命の鍵をにぎる大事な存在です。
担当者を選ぶ事から不動産探しは始めると言っても過言ではありません。
大事な部分は、ご自身の相談内容をどこまで理解して共有できるか?という事です。
お門違いの物件ばかり紹介されたり、横柄な態度だったり、押し付ける担当者は最悪です。
不動産経験年数で担当者を選ぶのではなく、まだ新米で未熟者かも知れないけどあなたの希望ポイントをしっかりと理解して一生懸命探してくれる担当者を選んでください。
思わぬ所から思わぬ幸運の物件は突然舞い込んでくるものです。
だから気の合わない担当者とは付き合わない事です。
気が合わない者からトラブルは来ても幸運は来ません。
繰り返します。
魂の合わない会社と気の合わない担当者からは「トラブルは来ても幸運な出逢いは来ないものです」
不動産会社の社員は繁忙期になりますと、営業マン一人あたり20組以上のお客様を平均で抱えます。
けれど一人ずつ均等に物件を探していたら身体がいくつあっても足りません。
だから急いでいるお客様と、明確な時期や条件があまり厳しくないお客様から優先的にこなしていきます。
物件を紹介したとしても連絡がとれないお客様や決断力のないお客様は、繁忙期はどんどんと紹介が後回しになっていきます。
そこへまた新しいお客様や相談が増えていきますので、いつしか音信不通のようなお客様は相談カードから外していきます。
担当者は賃料の高いお客様だからと言って優先はしません。
たとえ賃料の安いお客様でもレスポンスのしっかり取れるお客様を優先していくものです。
条件が色々あって物件をすぐに決めてくれなそうとか、この人は中々決めないというお客様よりも、ご自身の意思や希望をしっかり持っていて、紹介した物件を「良い!」「悪い!」「イマイチ!」とはっきりと意見を述べてくれる方を優先とするものです。
要するに好みが判りやすいという事です。
そうすれば、次につなげる物件のタイプがより明確に判断できるからです。
アドバイザーが一番苦手とするお客様は、常に音信不通のお客様と、ご自身の意見をはっきりと示さない方です。すなわちどうしようも出来ないという事ですね。
ですので、もし本気で不動産探しをお探しの場合は、担当者と常にレスポンスを取ると言う事が良質物件に巡り合える一番の近道だと思っておいてください。
お客様の他愛のないくだらない連絡だっていいのです。
担当者はそれが励みになります。
たまには「いつも物件を紹介してくれてありがとう」とヨイショでもしてあげてください。
そしたら喜んで一生懸命良質物件を探し続けてくれるものです。
担当者もただの人間です。
売買物件について
マンションや土地・戸建・事業用物件等の売買不動産物件を探されている方も多くいらっしゃいます。
ただ、今回売買物件に関する細かいご説明は省略させて頂きました。
売買に関するご説明を書き入れますとかなりの数量になるのと、もうひとつ、売買に関する相談・Q&Aツール等はインターネット等で無数に掲載されておりますので、このページであえてご説明しなくても十分だと判断致しました。
もし売買に関する相談・ご質問等がございましたら、直接ご連絡を頂ければご説明及びご相談をうかがわせて頂きますのでお気軽にご連絡ください。