【その1】希望条件項目別ひとくちアドバイス ”初期費用ゼロ物件/礼金ゼロ物件/ペット可物件/駐輪場有り物件/バイク置場・駐輪場について”

 

希望条件項目別ひとくちアドバイス

不動産を探すにあたり、さまざまな希望条件や判らない事、知りたい事が何かとあるものです。
そんな疑問にお答えするべく、約30年間不動産業界で経験したダイレクトな生の質問を項目別に分けてご説明する事にしました。一般のデータ的なアドバイスではなく、現場で実際にお客様の質問に直接お答えしているものを項目別に分けてあります。
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」というTVドラマのワンシーンのセリフのように、率直な疑問にお答えするアドバイス書です。
知りたい所だけ見て参考にしてください。
不動産の現場のアドバイザーにとってもバイブル的な書だと思います。
 

初期費用ゼロ物件

敷金・礼金ゼロ物件のお探しの方は若い方を中心に結構いらっしゃいます。
そのような物件は主に私鉄沿線の郊外物件が多くを占めます。
例えば、小田急線であればやはり多摩川を越えてからの方が物件数は増えていきます。
ただし郊外へ行ったとしても、駅の近い所よりはそこから更に歩いていく場所に多く点在しているものです。
もちろん都内でも敷金・礼金ゼロ物件はありますが、やはりかなり築の古い和室の住戸や17㎡以下の狭い部屋や、設備が古かったり日当りが悪い悪条件等の訳あり物件が目立ちます。
要するに一般的に敷金・礼金ゼロというのはそこまで条件を緩和しないとなかなか埋まってくれない為に仕方なく条件をやわらげている物件が多数、という事です。
ただしこの場合はひとつ目に見えない問題点があります。
要するに、費用ゼロで入居できる訳ですから、都心の好立地にそのような物件があった場合、どのような入居者が暮らしているのか?判らない、と言う事です。
きちっと善良に暮らされている方は多いと思いますが、中にはとりあえずの隠れみのにしている入居者や、数ヵ月位の短期間だけ入居している方や、就労目的の外国人の方も多く入居されているかも知れません。
あくまでも一般論ですが、ある程度生活レベルを保っておられる多くの方はやはり敷金・礼金等がかかるような一般的契約費用のかかる物件にお住まいです。
個人情報ですので住居の入居者全体の内容までは判りませんので、初期費用ゼロ物件を当社に限ってはあまりおすすめしておりません。
特に女性の方には勧めた事はありませんのであらかじめご了承ください。
 

礼金ゼロ物件

最近たまに目にする礼金ゼロ物件。
やはり条件的にすぐに埋まりづらい物件が目立ちます。
賃料が相場より高かったり、大通りに面していて騒音・日照に問題があったり駅から遠かったりと・・・。
さまざまな理由で礼金ゼロにしている事が多いです。
けれど最近は大手不動産会社貸主等の新築物件や築浅物件に、礼金ゼロ物件が目立って増えました。
ただしその場合、礼金をゼロにする代わりに保証会社利用必須という条件が付くものが大半です。
礼金ゼロの代わりに、保証料(契約時に賃料総額の半月分~1ヵ月分、さらに1年ごとに保証更新料1万円くらい)を支払って、保証会社の入居審査に通る事が入居条件となります。
審査時の提出書類も身分証、在職証明、所得証明が大半で必要になります。
あながち礼金ゼロで初期費用が安いからと言っても、よく入居条件内容をチェックしてからご判断ください。
あと大手不動産会社貸主の場合、1年未満の解約の場合ペナルティ金1ヵ月分を徴収される物件も結構あります。
 

ペット可物件

マンションやアパートの場合、建物全体がペット不可物件の場合はどう交渉してもやはりペット可にはなりません。
理由としてはペットの鳴き声等の問題の他に、他の住戸居住者の方で動物は苦手という方もいらっしゃいますので承諾する事が出来ない場合が多いからです。
また、1住戸の方にだけペット可を認めてしまうと、他の住戸で飼いたかった方も皆さん次々とペットを飼育してしまい、動物アレルギー等の症状を持った方がいた場合に責任問題へと発展してしまうからです。
ペットを飼育する場合は全棟がペット可の物件を探すか、分譲マンション等でペット飼育可の規約があり、更に加えてその住戸を所有しているオーナーの承諾が得られる物件に限ります。
その場合、ペットの飼育は小型1匹まで(体重約20kgまで)という制限が大半で付きますので、ペット相談可の物件は条件をよく確認する必要があります。
集合住宅の場合大型犬不可やペット2匹飼育不可というのは結構たくさんあります。ご注意ください。

ペットを飼育する場合、多くの物件は敷金1ヵ月分プラスされ、退室時に臭い等の消臭・消毒費用として1ヵ月分を償却する契約条件になる事が多いです。飼育する際の契約条件はよくご確認ください。
一戸建、テラスハウス等でペットを飼育する場合も、犬の大きさやペットの数等をよくオーナーさんに説明をして承諾頂いてから飼育するようにして下さい。

代々木公園近辺でペットを飼われたい方は「代々木公園エリアってどんな所?」の「ペットと暮らしたい方へ」をご参照ください。
 

駐車場有り物件

マンション等の集合住宅の場合、多くの駐車場は2段~3段の上下移動式駐車場が一般的です。
屋外の敷地ですと平置き駐車場が多いでしょうけど、屋内スペースの有効利用の為機械式が多くを占めます。
その為サイズ制限は色々ありますが、一般的には長さ5m未満、幅1.9m未満、高さ1.6m~1.7m未満が最も多いサイズです。
最近は車もハイルーフ1.8m以上や長さ、幅とも大型化しております。
それにも増して電気自動車等は従来のガソリン車よりも重量が重く、機械式の場合サイズは入庫できても重量制限を超える場合もありますので車両サイズはきちっと重量も含め確認してください。

一戸建等の場合は駐車場1台分付物件が多いですが、集合住宅の場合、駐車料金は別途となります。
都内の駐車場賃料は比較的高いので、お部屋と駐車料金を合計していくらまで、と予めきちっと決めてから物件をお探しください。
 

バイク置場・駐輪場

集合住宅の場合の駐輪場代金は月額300~500円程度が一般的で、1家族2台位までが平均です。
ワンルーム等のアパート・マンションの場合は空いている場所に無料で置く事が多いですが、駐輪場の無いアパート等も多いですので、自転車をお持ちの場合は必ず確認して下さい。

50ccクラスの原付バイクあたりだと、月額1000円位を払って駐輪場に一緒に置かせてもらうケースはよくある事ですが、125cc以上のオートバイやスクーターとなるとサイズも大型となりますので、都内のワンルーム・アパートやマンションの8割近くは置く事が出来ません。そこまでの余裕のあるスペースを確保していないのが大半です。
ファミリータイプのマンションや分譲マンション等も、駐車場よりもはるかにバイク置場のスペースが少ないものです。
中型以上のオートバイを持っている方は、部屋よりもバイク置場のある物件探しにかなり苦労されると思われます。
探される場合は、希望地域エリアを広く持って、時間をかけて探される事を提案致します。
1000cc以上の大型バイクをお持ちの方はあらかじめ駐車場1台分を借りる覚悟が必要になるかも知れません。