フリーレントって何?
たまに目にする「フリーレント」という言葉?
よく判らない方が多いため簡単に説明しておきます。
フリーレントとは、いわゆる契約時の入居希望日から一定の期間の賃料を無料にしますよ!というありがたい条件です。
通常一般居住用マンション等では30万円以上クラスの高額物件を中心に付く条件が一般的です。
「フリーレント1ヵ月」と書いてあれば1ヵ月間賃料は無料になります。
ただし一般的な賃料の物件にはフリーレントはめったに付いておりません。フリーレント交渉をしてもオーナー側はなかなか受け入れてはくれません。
ましてそれを条件に物件申込をされても審査落ちする事がありますので、あくまでもオーナー側からのご誠意から来る条件ですので誤解されないようにして下さい。
事業用物件の場合は「フリーレント期間応相談」というのはよくあります。
事業用の場合は契約等の契約金が居住用に比べて比較にならない位高額となります。
それに造作工事等の費用も重なって数百万円以上はザラにかかってきます。設計や工事期間等で入居や開業ができるまで2ヵ月くらいはかかる事は多いものです。
オーナー側としてはそういった大きな金額と時間がかかる事を考慮してフリーレント3ヵ月とか最長6ヵ月等という条件提示をするオーナーもいます。
ただしあくまでも賃料にのみフリーレントがつくのであって、借りて入居される時からの管理費等はフリーレントの対象外となりますから、毎月の管理維持費等は支払って頂く事となります。
ここでひとつ注意して頂きたいのは、フリーレント期間はあくまでもオーナーの誠意での無料賃料設定という事です。
ですので、最低契約期間の2年以内に解約をして退室した場合は、ペナルティとして最初に約束したフリーレント期間の賃料を請求されるという契約条件が特約事項に入る事が多いですのでよく確認をしてください。
賃料発生日の希望に関して
居住用物件で、現在空室ですぐ入居できる物件の賃料の発生基本日は、通常申込を入れて審査を通過した時点から起算して1週間~2週間後が一般的です。
これはその間に契約必要書類等を揃えて頂く時間を考慮して、ある程度の日数を空けておく事が一般的だという事です。
現在居住されている賃貸物件からの住み替えを考えた場合、賃貸借物件の解約届は30日前に通告し、賃料を日割り計算して解約満了日を設定するのが一般的です。
その為、新しい所に契約をして入居される際に、なるべく日割り賃料がダブらないように賃料発生日を先へと伸ばす希望をされる方は多いものです。
けれど、オーナー側も商売ですので早く賃料は欲しいもの。日割り賃料発生日を先延ばし交渉しすぎて、オーナー側から「契約しません!」と断られるケースは結構多いです。
即入居できる物件に1ヵ月先からの日割り発生希望の提示をした場合は、契約不可という断りをされるリスクが高いという事を認識しておいてください。
何事も相談によって上手く交渉する事に努めてください。
あと現在住んでいる賃貸住宅の解約日割り分も、多少新居との間で日数をダブらせておいた方が良いです。
引越しを予定していた日に悪天候で引越しが出来ないとか、風邪でダウンしてしまったとか、果ては仕事で突然出張が入り引越し日を伸ばさなければいけなくなったとか・・・?
旧住宅から新居へ引っ越すというのは、そこで新しい生活と運命が変わる接点です。
突発的なトラブルも起きやすくなるものです。
ですので、日割り賃料はある程度ダブっている方が後から考えたら無難だった!と思う事もあるもの。
一応頭には入れておいてください。
契約費用はいくらかかるのか?
居住用ワンルーム~1DKクラスの場合、敷金1ヵ月・礼金1ヵ月・仲介手数料1ヶ月分+消費税・あと、住む日からの日割り賃料分と家財保険料が一般的にかかる費用です。
約4か月分+αを見ておいてください。
ファミリータイプの場合は、広い部屋程敷金2ヵ月がまだ多いものです。
その場合だと5ヵ月分位はかかります。
契約時に先に支払う日割り賃料ですが、月の初めからだとその月の分だけの支払いとなります。
月の後半からの賃料発生日だと、翌月分まで含めて最初から支払う事が一般的ですので理解しておいてください。
なお、契約の際の敷金・礼金・手数料には共益費は含まれません。
あと住居用賃貸物件には毎月の賃料に消費税はかかりません。
ただし事務所・店舗等の事業用を目的とした物件には、敷金・保証金等の預り金以外の全てに消費税がかかります。
家財保険料は一般的に2年間掛け捨て保険となります。
ワンルーム~2DKクラスで、2年間で12,000円~15,000円程度。
60㎡以上のタイプだと20,000円から大型住戸は30,000円位までを目安にしておいてください。
なお、一般に地震保険は含まれておりませんので希望される場合は別加入となります。
その場合2年間で数千円程度増額となります。
新しい鍵の交換費用は物件によって異なります。
鍵の種類も様々なタイプとなります。
契約時に新しい鍵の費用を請求する物件もあれば、退室時に敷金から鍵交換費用分を差し引くケースもあります。
鍵代は通常のピッキング防止鍵で、1組12,000円~15,000円程度です。
特殊な電子キーだと20,000円くらいかかるものもあります。
それぞれの物件によって方式が異なりますので、その都度確認をしておいてください。
上記を全て入れますと、契約時の費用は合計で4ヵ月分~5ヵ月分位を想定しておくと良いと思います。
少し前までは敷金・礼金をそれぞれ2ヵ月分というのが当たり前でしたが、最近は随分と初期費用が下がりました。
以前は初期費用が最低でも6ヵ月分~7ヵ月分程度見ていたものでしたね。
事務所や店舗等の契約金額は様々なので一言では答えられません。
小さなオフィスであれば敷金3ヵ月~4カ月程度、中型クラスの大きさになると敷金6ヵ月、インテリジェントビルのハイグレードオフィスともなると敷金10ヵ月分はかかります。
店舗等は造作を伴う分だけ敷金(保証金)は更に高くなりますね。
物販店舗あたりで最低5ヵ月~6ヵ月位、飲食店舗ですと保証金名目で8ヵ月~10ヵ月は必要となってきます。
どれも物件の条件によって異なりますのでその都度確認をしてください。
入居審査の基準(個人)
入居申込をされる際には、個人の方は個人用申込書にご本人の内容・入居者名・保証人までなるべく空欄の無いようにきちっと埋めてください。
オーナー様に提出して判断をあおぐ大事な書式ですので、なるべくきちっと、殴り書き等は避けてください。(イメージは大事なポイントです)
ご本人の職業・年収等、共働きの場合はその方の内容まで記入してください。
年収は基本的に1年分の税込の金額となります。約いくらで構いません。
申込人の審査基準は約ではありますが、賃料の3倍の税込年収がある方が通常のパターンとなります。
(賃料10万円×12ヶ月分)の3倍=360万円位、という、大体の基準です。
この場合賃料が10万円に対して年収が280万円以下だった場合は、審査が通らない場合があります。
ここであえてもう一度申しますと年収は税込み金額です。ボーナス等も含めた総収入が基準となります。手取り給与ではありません。
共働きや、同居家族に収入がある場合は、その収入分も含めて記載してください。基準対象は合算基準となります。
連帯保証人は必ず必要となります。
連帯保証人はやはり親族が第一条件となります。そして基本は所得がある方に限定とされます。
申込人様と同等クラスの年収が審査基準としては望ましいでしょう。
連帯保証人様が高齢で年金等や収入が低い場合は、不動産所有の有無等が審査の大きなポイントとなってきます。
ご親族でお願いできる方がいない場合は、お世話になっている目上の方がなる場合もありますが、その場合は申込者本人よりも年収等が高い方の方が審査は通りやすいです。
基本的に友人関係は連帯保証人を断られる場合がありますのでご注意ください。
もうひとつ、親族の方であっても20歳代の連帯保証人の方は年齢的に保証人レベルに達していないと判断される事が多いので、その点も覚えておくと良いでしょう。
入居審査の基準(法人)
法人申込は申し込まれる会社の規模によって様々に分類されます。
大手法人会社が申込される場合は基本として連帯保証人は不要となります。
まれに入居者を連帯保証人にたてる入居者保証というのはありますが、大概の上場企業は連帯保証人をたてる事を断ります。
大手法人の場合は総務部が契約窓口になる事がありますが、大半は契約業務代行会社が法人に代わって契約事項を進めていきます。
まず法人申込をされる際は、入居者ご自身で申込書を入居者名まで書いて名刺と共に仮の申込をしてください。
その後、総務部担当者または代行会社担当者に申込書を提出して、再度法人機関の担当者から正式な申込書類を提出してもらってください。
上場企業が申込をされる場合は、あまり審査というのは無く、契約締結までの条件面の打合わせや契約書のすり合わせ等が一般的な流れとなります。
中小企業等の法人申込みの場合、連帯保証人は、入居者保証または代表者の方が連帯保証人を兼務する事が多いです。大概は入居者保証になる事が多いです。
代表者が入居される場合は、入居者本人が連帯保証人にはなれません。ですので、親族の方または同等レベルの親しい方に連帯保証人になって頂く事となります。
中堅クラスの会社の代表者が入居する場合は、同会社の別の役員が連帯保証人になる事も多いです。
自営業ともいえる個人クラスの商店または企業名で申込をされる場合は、個人申込と同じような審査基準となりますので連帯保証人の欄は個人申込みを参照してください。